オホーツクビールができるまで

原 料 購 入

麦 芽:北海道産麦芽及びドイツ産麦芽を主に使用。

ホップ:ドイツのハラタウ産,チェコのザーツ産のアロマホップを主に使用。

酵 母:上面・下面共に国内外から調達。

麦 芽 粉 砕

麦芽を仕込で使用する際には、粉砕機で粉砕を行います。麦芽中のエキス分はもちろん、麦皮も麦汁ろ過の際にろ過剤として働くので共に重要です。

仕 込 み

発酵タンクにビールの元となる冷麦汁,酵母及び酸素を仕込む作業で、9~10時間ほどを要します。各工程の温度や時間が非常に重要となります。

仕込みの工程
1 麦芽+水(マイシェと呼ぶ)の投入 仕込槽
2 蛋白休止(約50℃,蛋白質を分解する) 仕込槽
3 糖化(約65℃,澱粉を糖に分解する。この工程は特に重要) 仕込槽
4 麦汁ろ過 [約75℃,マイシェを麦汁とビール粕(牛の肥料となる)とに分ける] ろ過槽
5 煮沸(100℃,殺菌や熱凝固性蛋白質の凝固などのために行う。ポップはここで投入する。) 煮沸釜
6 静置 [熱凝固物(トルーブ),ポップ粕の沈殿・除去] ワールプール
7 麦汁冷却 [熱交換機を通して麦汁を所定の温度まで冷やして発酵タンクへ仕込む。この際酵母と酸素(酵母の増殖の為には不可欠)を一緒に添加する。]  

発酵(主発酵)

酵母の働きで、麦汁の中の糖分がアルコールと炭酸ガスに変化する工程です。5~7日後、主発酵が終了した段階を若ビールと呼びます。

貯酒(後発酵)

若ビールを貯酒タンクへ移動させ、若ビール中の不快な成分である若臭物質の還元や炭酸ガスをとけ込ませる工程です。ビ-ルのタイプによって3週間から3ヶ月程度です。主発酵・後発酵での温度管理は非常に重要となります。

ろ   過

長所:ビールの清澄化,物理的耐久性の付与,微生物の除去などがあります。

短所:ビ-ルの旨味につながる物質までろ過してしまう恐れがあります。

※オホーツクビールでは、ろ過を行わず酵母がはいったままのビールも提供しております。

詰   め

洗浄,殺菌をしたビ-ル樽・びんに製品ビ-ルを詰めます。

製造設備と最大製造能力

製造設備

:仕込装置・・・ドイツ Schulz 社製 1KL用

:発酵兼貯酒タンク・・・1KL ×12基、2KL ×4基

:製品タンク・・・1KL ×3基

最大製造能力

:250KL(醸造するビールのタイプにより、若干の増減があります。)

ビール釜

発酵兼貯蔵タンク

製造工程 フローチャート

オホーツクビールの特徴

■日本国内の既存大手メーカーとの違い

  1. 何と言っても、丹精込めた手作りという事です。
  2. 大手メーカーはイコーリティーが重要なのに対して、当社のビールは新鮮さと北見の主張を重要視しています。
  3. 大手メーカーのビールに比べ物理的耐久性は弱いのですが、酵母の入った本当の生ビールを提供しています。
  4. 大手のメーカーは全体的に画一化されたタイプ(ピルスナータイプ)のビールですが、マイスターの自由な発想でいろいろなタイプのビールを醸造しています。

■日本国内の他の地ビールメーカーとの違い

  1. 一杯のビールが出来るまでの手間が、他のメーカーに比べて格段にかかっています。
  2. 地元の方に末永く愛されるオホーツクビールでありたいので、地元の方々の意見を尊重した味を提供するという点を重要視しています。
  3. 乱造・乱売は行わず、決して一杯のビールたりとも手抜きはしていません。

マイスターから一言

私共が愛情を注いで造ったビールをお客様が美味しそうに飲み、そして満足そうな表情を浮かべて頂けるのがたまらなく嬉しくて毎日の作業に励んでおります。当社では樽やビンでの販売も行っておりますが、オホーツクビールを最高に美味しい状態で味わって頂くには、やはり当ファクトリーでの一杯が一番ではないかと考えております。地元の方のみならず、観光やお仕事などで北見へ足を運ばれる機会がありましたら、是非お気軽にお越し下さい。